2016年10月30日日曜日

キャリブレーションキットを自作する

おはようございました。

高周波ものに目覚めようということで、まずはキャリブレーションキットを準備しようと思った次第です。

一番右側のものが販売されているものです。
カットするときはニッパーでそのまま…は非常に危険です。ベリリウム銅ですので、歯がやられます。
ベリリウムも入っているので、作業後はしっかりと手を洗いましょうね。

右から2番目がその足をカットして面を合わせるまで削ったもの
右から3番目が100Ωを左右に配置して50Ωにしたもの。1608サイズがちょうど合います。
抵抗の値が書いてある側に抵抗のパターンが印刷されているので、印刷面をコネクタ側に配置しましょう。気持ちばかりですが、Lが低減されます。
そして、一番左が足をカットした後に銅板を全面にはんだ付けをしたもの

肝心の測定器が無いという事実がありますが、測定器を導入したら使おうと思います。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2016年10月25日火曜日

お礼とご報告

おはようございました。
この場を借りてお礼です。

皆様の温情とご厚意により、無事第一種電気工事士の免状交付をいただきました。


これからも皆様の期待に恥じぬよう、精進しますので、よろしくお願いいたします。


…これでまた厄介な仕事が回ってくるな…(涙
電気主任技術者という監督の立場がなぜか現場の最前線で働かされるわけですね?分かります。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2016年10月24日月曜日

冶具づくりは生産性向上の要件ですよ?

おはようございました。

仕事の片付け方にはそれぞれのやり方があると思いますが、私が失敗の確率を限りなく低く抑える手法の一つとして、準備に手間暇をかける事が挙げられます。

私は残念なことに、太陽光発電に若干関りがある立場でして、そこで使用する予定の冶具をホームセンターの部材でこしらえています。
もちろん毎度ながら会社からの支援(予算ともいう)はありませんが…(涙



その1、IVカーブ測定機用の部材を準備する


IVカーブの測定を行うには、日射量計が必須であります。
厄介なことに、太陽電池モジュールに太陽光が当たる角度と、日射量計を合わせる必要があります。
勿論、現場であれば、架台にマウントすればかなりいい感じで位置決めできるのですが、1枚1枚を測定せねばならない納入検査と重なったときは、角度を合わせるのに涙するしかないでしょう。
そこで、容易に角度合わせをする&太陽光にうまく当てる冶具として、カメラの三脚を使って簡単に調整できるものを用意します。

まずは土台となる板金
加工を容易化するために、アルミにしました。
大きさはホームセンター主体で選べないので、200mm×100mm×t=5mmの板を選びました。
中心に穴あけとタップ加工を施します。

そしてゴム板とアングル材を取り付けて完成。

そして太陽電池モジュールを測定するときは、傷がつかないように片方に1000mm×100mm×t=3mmのゴムマットを敷いて、片方を三脚に取り付けた先ほどの冶具で固定します。

ほら、きれいにアングル材でひっかけながら、日射量計も一緒に乗せることができました。
これで単体での測定は完璧でございます。
こうやって準備や調整にかかる時間を極力削減しながら仕事を進めると、工数の削減にもなりますし、失敗率の低下にもなります

工数はこういった冶具がない時のもので見積もるのが普通ですので、多少なりとも色目を付けてあげた(多少の値下げがあった)としても、大幅な収益率の改善ができるのです。
他所ならそのまま測定するかハイエース持ってきてその中に1枚ごとの測定器突っ込んであるかのどちらかなので、かなりの予算削減につながりますよね。

私はホームセンターに払った投資回収が全くできませんが…(涙

ちなみにこれぐらいのことをしようと思うと、

  • 工具類でおおよそ1~2万円程度
  • 部材で3~5千円程度

かかります。
当然のように技術料みたいな、一般的な作業賃を入れると、5~10万円程度が相場です。
当然のように休みの日か夜中のどちらかで私は働くので、このまんまの料金がいただけてもおかしくないわけです。
…仕事をくれる方を募集します。(違



その2、ノイズ測定のプリコンプライアンス環境を構築する。

電気が絡めば何でもこなしてしまう私、個人レベルでノイズ対策に関するプリコンプライアンステスト環境がほしいと思い始めました。
分かる人は『お前、頭おかしいだろ?』と、突っ込まれると思います。
何故電波を見たいのか?そこに電波があるから…ではだめでしょうか?

こういったものは見えてなんぼの世界なので、大丈夫と太鼓判を押して出荷したメーカーの腕を一般人が正しく見て、メーカーの開発能力を正しく認識することに意義があります。
そう、自信満々で送り出した製品に対して、
m9(^Д^)プギャー してやりたいだけ
とも言います。

運よく私はこの手のことにある程度精通していますし、電波暗室はないものの、素人レベルのもので良ければいくらか測定できる環境が準備できそうですので、さっそく用意してみました。

プリコンプライアンステストではおなじみの WA5VJB氏のプリント基板型ログペリオディックアンテナを購入し、アクリル板とプラスチックねじ類、カメラ用の三脚で測定ができる準備を行いました。
勿論三脚は金属やカーボンを使っていないものが良いです。
(だが、それは一般人の手の出せない領域の価格帯)


理想を言えば、糸か何かでアンテナを浮かしながら測らないとアンテナ係数がずれるのでしょうが、ホームセンター野郎にはそんな高尚なことはできないので、プラスチック螺子とプラスチックボルトで若干浮かせてマウントすることにより、誘電体の影響を気持ち少なくするようにします。
それに、プリント基板アンテナとはいえ、穴をあけたくはないのですが、致し方ありません。
次回は持ち手の部分を用意したアンテナを作ってくれることを期待します。
勿論、そんなに気になる程度に影響はないと思いますが、測定するときは使用をしないアンテナは螺子マウントなので、外しましょうね。


これも
アンテナ周りで2万円、
板と螺子で3千円
工具類で5千円
はかかっていますから、3万円+技術料で、10万円近い生産をしたことになります。
私は休みの日&夜中に何やっているんだろう…
…仕事をくれる方を募集します。(違


アンテナが準備できたので、あとは適切なスペクトラムアナライザを購入すれば完了なのですが…高いなぁ~とても一般人が手を出せるものじゃぁありません。
ということで、ボチボチとお金を貯めながらどうやって測定するかを考える事にします。
個人的には何でも使えるkeysightのFieldFoxハンドヘルドRF/マイクロ波アナライザが欲しいです。
誰かください(違

ちなみに、太陽光発電業界において、この手のノイズ測定が関係ないわけではありません
CISPR11の測定も必須要件になりつつありますし、近々に制定される規格 IEC62920 もこれらの測定環境が必要です。

現場でどのように計測するのか?は結構意見が分かれるところですが、普通に業者にお願いした場合は、1日100万円~500万円が妥当な価格になります。
勿論対策費用は別ですから、この凄い値段をどうやって捻出するか?が勝負になります。
厄介なことに、この手の太陽光発電業界にいる投機目的の銭ゲバさん方はお金を一銭も払わないが、何とかしろと言い続けます。
この人たちに対して、世間様に訴えられてもいいならどうぞご自由に…』なんて冷たいことは言わず、宥めながら資金を出させる腕が必要です。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。


2016年10月9日日曜日

相手と対話するための必須要件の一つ

おはようございました。
ついこの前まで色々ありまして、勝手に一人で憤慨しておりました。
ですが少し時間を置いたせいか、ようやく落ち着いて参りました。
大局を見ながら落ち着けると、全ての事象は繋がっていることに気付き始め、そんな事もあってか
『まぁ、しゃあないよね〜』
で、済ませられる程度だと気付きます。
離れてしまえば、気分を害される事も無いですし、私にちゃぶ台返しを喰らわせた所で、私が離れたら元の既定路線に戻るだけです。

元の状態に戻ってこれからも停滞するっていうのが痛手ととるか、私みたいな人間の意見を採り入れて冒険するのが痛手ととるかは組織が決めることです。
今回は2択しか有りませんが、真面目にやってくれる人で全権任せられる人を探すとか、他にコンサル入れるっていうの手もあります。
実質コンサルエンジニアのはずが、コンサルを呼ぶっていう他者から見たら一見不思議な行為を受け入れだけの度量が組織にあるのかどうかは別問題ですが…。
結果はそのうち歴史が示すものですから、私が気に入らないならそのまま離れればいい。
そう、そうやって転職も繰り返しました。

私がキレるのは大体は致命傷に至る状態でして、そんなキレ方をして出て行った会社は殆どが傾いていますが、私にも打撃がきつかったようで、おかげで今の有り様です(涙)
今回はキレたというよりは匙を投げてしまったというべきで、現状維持で暫く収まるという行為ですがデフレ大国日本においてそれは後々の致命傷かも…。
(今はデフレですが、もう直ぐインフレ確定ですしね…)

さて、愚痴はさておき本日のお題。
少し前に、新しいビジネスを始めたいのであれば敷居を下げなければなりませんという話をしました。
この話を少々掘り下げようと思います。

簡単に纏めて仕舞えば、人間は感情で動く生き物であって、少々先の話を配慮した行動をとることは非常に困難です。普通の人間であればあるほどに感情を除いた行動は難しいのです。
そんな中、目の前に小さな段差・ハードルがあったらどうなるか?
答えは簡単ですよね。できる限り避けられます。
特に最近は責任が関わった瞬間に逃げる輩が多いです。
仕事は責任を対価にして収入を得る事ですから、そんな働こうともしない輩は沙汰されて良い筈なのですが、そういう輩は自分が首を切られないための施策に余念がありません。
ですので、そういう輩相手の不安を煽るビジネスが流行り、詐欺まがいの商売が成立するのです。
ですがこの不安を煽るビジネスは、往往にして長続きしません。
理由は簡単で、煽られただけの不安(=心配しなくてよい状態)である事を認識してしまい、不安のハードルがどんどん下がるからです。
おまけにそういう輩はバブル期入社以降減少しつつあります。
採用が厳しい・昇進も厳しいガチンコの世界で生き残りをかけて戦っている人員がそろそろ40歳近くになります。
甘々環境で生きてきたバブル期入社のおぼっちゃまはともかく、そういうガチンコ勢にこの不安を煽るビジネスはあまり効果的ではありません
不安の提示は相手をビジネスの中に引き入れる導入には良いかもしれませんが、長続きすることはないでしょう。
近々に動き始めているビッグデータやAIを利用した不安を解消する市場が成立する前に早めに切り替える事をお勧めします。
もう一度正攻法は何か?を考え直しましょう。
  • 地道に信用を得ながら、客先の導入に関するハードルを下げて、信用を確立させる。
  • クレーマーと客の境界を明確化して、自社社員と他の客を守る。
よく世間でブランディングとか言われますが、ブランドとは地道にこの様に築くものです。
ブランドが一朝一夕で築ける程度の軽いものなら、誰も苦労はしませんし、その程度のものなら直ぐに壊れます。

ビジネスは一見遠回りですが、これ以上の良い手はありません。
いい謳い文句を延々並べる方もいますが、そんなのさっき言った不安を解消する商売が出た時点で、沙汰されます。
結局近いうちに、何らかの曖昧な基準値を持った格付け機能が市場で販売され、その格付け機能によって、口先だけの低級な商売は沙汰されるのです。
客が持っていなくとも、競合他社がいれば競合他社の強い販売ツールになり、程度の低い順につぶされます。
銀行に持ってゆけば、与信判定材料にもなりますので、この市場はものすごく大きいです。
(それぐらいの時期に銀行が生き残っているかどうかは結構怪しいですが…)
ですが、今は人の手で行われています。近いうちにビッグデータとAIがその役割の一部を担うことになるでしょう。

素直に客を失望させずに、良い仕事をして、対価を十分支払ってくれる良い客探しと客作りを目指しましょう。

あ…当然ですが、この話は、商売立ち上げ後の話ですよ?
商売立ち上げ時は、こんなことだけでなく、より違った方法論が必要になります。
それはどこかの機会にまたお話ししましょう。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。

2016年10月8日土曜日

原発停止による影響で、久々の大規模な停電発生に見る危機感の無さが今の日本を表している

おはようございました。

原発停止を火力発電をめい一杯動かして何とか運用していたのですが、久々に原発停止が起因する大規模な停電が発生しました。

2016/9/8のお昼過ぎです。
碧南火力発電所の410万kWの送電線が雷害に合い、送電線の停止を余儀なくされました。
また、夏場のクソ暑い雨天という結構な条件ですので、エアコンはガンガンに使われ、周囲の電力管内は予備電力があるわけもなく、経済的に優先度が低い地域の岐阜方面の方々や一般家庭の送電線を電力が安定するまで順番に落とすという、苦渋の決断をした訳です。

太陽光発電?雨で発電するわけないでしょうが 、むしろ変換器と空調関連で電気を食ってましたよ

これで落ちた経済効果って何兆円なんでしょうね?
3〜4兆円ぐらいなら石油・天然ガスを輸入しろというお馬鹿さんがいますが、巨大な雷が危険部位に落ちたら一瞬で兆単位の損失が局所的に出るのでそんなレベルの話ではない事に早く気づいて欲しいものです。
目の前にほぼ確定で転がっていた利益を自ら全部処分している訳です。
勿論、中間生成物・仕掛品もすべて廃棄処分ですから、環境破壊も尋常ではありません

この問題は、浜岡原発の316.7万kWが稼働中であれば予備電力があったために助かっていましたし、関西電力の原発が稼働中であれば、緊急的に融通できたために、なお安全であったでしょう。
送電線の電気は貯めることができないエネルギーです。生産と消費が同時に行われます。
貯めることができるのは、一部の揚水発電所ぐらいです。
蓄電池?そんな電力密度の低い高価な代物が使える訳ないでしょ?

反原発の方々はおめでとうございます。貴方方の成果が明確に出ましたよ?
少しでも反省しているならば、岐阜方面・停電の影響を受けた方々に謝っておくべきです。

私は原発は最終的にやめるべきだとは考えていますが、今のエネルギー事情では時期尚早である事も述べています。
自然エネルギーはその不安定さから、必ず蓄電池設備と組み合わせて使用せねばならない設備です。
ダムを増強して揚水発電所を増強しながら…とか、いい蓄電池ができてから大きく推進すべきなのです。

それに現時点での石油依存は大変危険です。
心無いアメリカと日本のせいで発生したイラク戦争&アラブの春というテロ事件
正義を語る悪の化身の2国=米とその俗国(日本)は平和な地域の破壊工作に余念がありません。
この影響で絶賛大混乱中の中東情勢だけでなく、中国の覇権国家への挑戦を指を咥えて見てるだけの日本の石油輸送経路は中国に完全に抑えられつつあります。
何時みかじめ料が発生してもおかしくありません。

もうね、アホじゃないですか?バカじゃないですか?
ひたすら周りに文句を言いながら、当たり散らしつつ自分で自分の首を締めて大喜びしてるのですよ。

いい加減現実を見て、仕方ないけど一歩進む気持ちを持とうとは思わないのでしょうか?
政治家の責任にしてはいけません。役所の責任にしてもいけません。
主権は国民なのですから、自らの足で議員さんに陳情して、国を守るべきなのです。

ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。


2016年10月1日土曜日

顕微鏡のライトを作成する

最近小道具を何も作ってないなぁ~とふと思い立ったので、
顕微鏡の下から当てるライトを作成してみることを思い立ちました。

ここで紹介したサブミクロンオーダーまで見ることのできる照明についている顕微鏡でございますが、上から当てるリング照明があるものの、透過させてみたいものを見ることができません。
さて、そこで裏から当てるLED照明をこさえました。
使用したLEDはウォームホワイトの3W、定電流式のLEDドライバを組み合わせて、ボリュームで明るさを調整できるようにしています。

追加したのは下側の放熱板&ボリューム付きの照明

これで透過させながら見ることもできますし、上からの万遍の無い照明で影の影響を少なくしながら見ることもできるようになりました。

ちなみに、測定できるサイズはこんなもんです。
1mm100分割のガラススケールの撮影を行いました。10μmオーダーなら余裕で見ることができます。

最低倍率での撮影

最大倍率での撮影


よく勘違いされている方がいますが、LED照明の肝は放熱とレンズです。
電子回路はあくまでも当たり前のことであって、そのうえで、

  • 点の熱源をいかに分散放熱してLEDの温度を上げないようにするか?
  • 点の光源をいかにして目的の広がり方に持ってくるか?

熱源の処理は特に重要で、温度が上がるとすぐに劣化して寿命が短くなります。LEDは発熱原が点ですから、分散の方法も重要です。
いかにして熱をこもらせないか?が勝負です。
できる限りの熱の分散と、放熱対策をしましょう。
数W程度の放熱程度だなんて甘い考えはしないことです。可能な限り60~80℃ぐらいに抑えましょう。
その考えで熱源の処理方法を考えると、かなり大きな放熱方法が必須要件になります。


ではでは、今日はココまで。
またの機会に会える事を楽しみにしています。